はじめに
コロナウイルス2019感染症(coronavirus disease 2019: COVID–19)は2019年12月,中国・武漢で報告され,現在パンデミックとなっている。COVID–19はsevere acute respiratory syndrome coronavirus 2(SARS–CoV–2)の感染によって引き起こされ,呼吸器系を中心に全身性に様々な症状を呈する疾患である。多くの場合は無症状や軽症で経過するが,なかには重症呼吸不全となり,致死的になる場合も少なくない 1。これまでにCOVID–19の合併症として,2.5–18.5%において急性心筋梗塞などの虚血性心疾患を併発することが報告されている 2, 3。患者の背景疾患によっても死亡率は大きく異なるが,COVID–19に心血管疾患を合併すると,その死亡率は有意に上昇するという報告はこれまでにも散見される 3, 4。呼吸器症状に循環不全を合併する症例では,それが治療可能であるか,またその適切な治療法があるかどうかについては統一した見解はない 4。COVID–19を起因とする重症循環不全に対して,静脈–動脈体外式膜型人工肺(veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation: VA–ECMO)が奏功した症例を経験したので報告する。
なお,本症例報告を作成するに当たり,共著者を含む著者全員が内容とその投稿に関して承知している。本症例報告は倫理委員会の承諾を受ける必要はないものであり,個人情報保護法に基づいて匿名化をしている。また,患者とその家族,関係者に対して症例報告として発表することを説明し,同意を得ている。
症 例
59歳の男性。患者背景・既往症・家族歴・内服歴・体型(BMI 25.7)に特記事項はない。COVID–19の感染拡大が報告された以降に繁華街での会食をし,その10日後から体調が悪化し,自宅で自己隔離生活を送っていた。来院4日前から発熱,呼吸苦を伴い,これらの症状が悪化したため,当救命救急センターに搬送された。来院時,心拍数142/分,血圧78/60mmHg,呼吸数35/分,体温36.6度,意識清明であり,両肺野で著明なcoarse cracklesが聴取された。動脈血液ガス分析ではリザーバーマスクで酸素15L/分投与下で,二酸化炭素分圧22.3mmHg,酸素分圧31.0mmHgと過換気,重度の酸素化不良を認めたため,気管挿管・人工呼吸器管理とした。来院時の胸部単純レントゲンでは左肺野優位に透過性の低下と軽度の心拡大(CTR 59%)を認め,初期対応時からCOVID–19肺炎が強く疑われた。来院時のqSOFA 2点であり,循環不全の原因として敗血症性ショックの可能性も考慮し,各種培養を提出した後,ceftriaxone 2g,azithromycin 500mg,methylprednisolone 80mg,免疫グロブリン療法を開始した。気管挿管後しばらくして,心肺停止状態(モニター波形は無脈性電気活動)となり,adrenaline 1mg投与で心拍再開を得た。その後も循環不全は遷延し,noradrenalineなどの持続投与を開始したが,その反応性は乏しく,noradrenaline 0.9γ,dobutamine 8γ,vasopressin 2.0単位/時間,landiolol 2γ持続投与下で,心拍数126/分,血圧69/58mmHg,乳酸値80mg/dLであり,補液に対する反応性も乏しかった。心電図では急性冠症候群を示唆するようなST–T変化は認めなかったが,血液検査所見でTrop–T 0.103ng/mL,H–FABP 45.15ng/mL,CK 218IU/Lと心筋マーカーの上昇を認めた。ベッドサイドでの簡易的な心臓超音波検査で,明らかな局所の壁運動低下や右室負荷所見はなく,著明なびまん性左室壁運動低下(visual LVEF 10%)を認めた。この時点で,心機能低下(心原性ショック)の原因として,急性冠症候群,劇症型心筋炎,敗血症性心筋症,低酸素血症による二次性の心収縮力の低下などの鑑別診断が想定された。胸痛発作がないこと,心電図で特徴的なST–T変化がないこと,心臓超音波で局所の壁運動低下や右室負荷所見がないことから,急性冠症候群は否定的であったが,その他の鑑別診断については評価が困難であった。また,肺血栓塞栓症・心タンポナーデなどの閉塞性ショックや,脱水・出血などの循環血漿量減少性ショックを積極的に示唆する所見も乏しかった。人工呼吸器の設定はAPRV mode,FiO2 0.8,P–min 0cmH2O,P–max 22cmH2O,T–min 0.5秒,T–max 4.0秒で,動脈血液ガス分析ではpH 7.221,二酸化炭素分圧44.2mmHg,酸素分圧174 mmHgとP/F比は人工呼吸器導入後に悪化を認めなかった。院内の感染管理上の規定により,詳細な心臓超音波検査や冠動脈造影検査,心筋生検,造影CTなどの検査が制限されていたため,このときは循環不全の原因についての確定診断には至らなかった。しかし,呼吸不全は改善傾向であったものの,動脈圧ラインで収縮期血圧が70mmHg前後であり,総頚動脈の触知も微弱であったため,循環不全がより重篤で遷延していると判断し,循環サポートの必要性からVA–ECMOの導入を決定した。右大腿静脈に脱血カニューラ(19.5Fr,CAPIOX® 経皮カテーテルキット(X),TERUMO)をエコーガイド下で挿入し,右大腿動脈に送血カニューラ(15.0Fr,CAPIOX® 経皮カテーテルキット(X),TERUMO)を同様の方法で挿入して,VA–ECMOを確立した。ECMO回路は,遠心ポンプ,熱交換器付き膜型人工肺および血液回路(CAPIOX® カスタムパックEBS心肺キット熱交換器付きSL,TERUMO)からなり,酢酸リンゲル液でプライミングした。
VA–ECMO導入後は,ポンプ流量2.5L/min,人工肺吹送酸素FiO2 0.4,1L/minで開始して,血行動態は直ちに安定し,乳酸値も42mg/dLまで改善した。以後はMAP 65mmHg以上を目標に循環作動薬を漸減・終了した。人工呼吸器の設定もFiO2 0.4,PEEP 10cmH2O,EIP 20cmH2Oに変更して,以後は肺保護療法を実践した。抗凝固薬はheparin sodiumを使用し,activated clotting timeを180–220秒程度で調節した。目標のHbを10.0g/dLとし,ECMO管理中の輸血は必要としなかった。鎮痛はfentanyl citrate 0.5mcg/kg/h,鎮静はmidazolam 0.01mg/kg/hで,筋弛緩薬は使用せず,Richmond agitation sedation scale −3前後で管理した。VA–ECMO導入12時間後で,ポンプ流量 1.5L/min,人工肺吹送酸素 FiO2 0.4,1L/min,かつ,noradrenaline 0.12γ,dobutamine 6γの投与下でMAP 80mmHg,乳酸値20mg/dLであった。ベッドサイドでの簡易的な心臓超音波検査で,visual LVEF 20–30%と改善傾向であり,大動脈弁の開閉は良好で,右室負荷所見なども認めなかった。右橈骨動脈からの動脈血液分析でpH 7.470,二酸化炭素分圧31.6mmHg,酸素分圧101mmHgであり,この時点でmixing zoneは腕頭動脈以遠にあると判断した。同様の目標でECMO管理を継続し,第3病日にポンプ流量1.5L/min,noradrenaline 0.12γ,dobutamine 4γの投与下でMAP 75–80mmHgであり,超音波上でvisual LVEF 30%であった。人工呼吸器の設定はPEEP 10cmH2O,EIP 20cmH2Oのもとで,右橈骨動脈からの動脈血液分析でP/F比 200と安定していたため,離脱テストを施行した後にVA–ECMOを離脱した。第4病日にはnoradrenaline,dobutamine持続投与も終了した。
VA–ECMO離脱後の入院経過では血行動態が不安定になることはなかった。一方,発症までの生活歴や来院後の検査所見などからCOVID–19を想定して,当初から治療を開始し,第3病日にSARS–CoV–2 PCRが陽性と判明した。COVID–19治療薬については,この時点で有効と思われていたnafamostat,hydroxychloroquineを追加した。VA–ECMO離脱後すぐに撮像した胸部CTではCOVID–19に典型的な両背側に浸潤影とびまん性のすりガラス影に加えて,両側胸水も認めた。その後は,COVID–19肺炎に対して人工呼吸器管理を継続し,徐々に呼吸状態の改善を認めていたが,離脱には長時間を要した。第15病日に人工呼吸器の圧損傷によると思われる気胸を併発し,胸腔ドレーンを挿入した。この時期にさらに急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome: ARDS)となり,その後も呼吸状態の改善なく,抜管困難と判断し,第23病日に気管切開術を施行した。第29病日・33病日・36病日にSARS–CoV–2 PCRで3回の陰性を確認した。以後,人工呼吸器管理,輸液・栄養管理,理学療法は長期間を要したが,第79病日に人工呼吸器を離脱した。
新型コロナ感染拡大の初期は院内における感染管理上の非常に厳しい規定があり,詳細な心臓超音波検査や冠動脈造影検査などの心機能低下の精査はICU入室中には困難であった。そのため,一般病棟へ移動後,感染管理上の制限が解除された後,心機能低下の原因精査目的に心電図,詳細な経胸壁心臓超音波検査,冠動脈造影検査・左室造影検査を施行した。心電図では左室肥大を示唆する所見を認めるものの,陳旧性心筋梗塞などの虚血性心疾患を積極的に考える所見は認めず,経胸壁心臓超音波検査では軽度僧帽弁逆流を認める以外は心収縮能・拡張能ともに概ね良好で,冠動脈造影検査上も心筋虚血の原因となる潜在的な冠動脈病変は認められなかった(LVEF 51.3%)。検査時は発症から3か月も経過しており,心機能が回復していたことから,今後の治療に結びつかない可能性が高いため,心筋生検は施行しなかった。来院時は循環不全の原因ははっきりしなかったが,これらの検査所見と入院経過から,敗血症性ショックと低酸素血症による二次性の心収縮力の低下の可能性が高く,一過性で可逆性な病態であると推察された。患者は集中治療期間中の筋力低下に対する運動療法の後,独歩可能となり,第121病日に自宅退院となった。
考 察
本症例ではCOVID–19を起因とする重症循環不全に対して,VA–ECMOによる循環補助が有効であった。また,COVID–19に起因する循環不全が可逆性であることも示唆された。
感染症に対するECMOの有用性が示されたのは,2009年に起こった新型インフルエンザのパンデミックのときであったが,大多数がVV–ECMO(veno–venous ECMO)であった 5。COVID–19に対してもECMOでの治療が数多く報告されてきたが,ARDSなどの呼吸器疾患が主な病態であることから,1,093人のECMO症例を対象にしたELSO(Extracorporeal Life Support Organization)registryによると,その割合はVA–ECMOが4%,VV–ECMOが94%と,VV–ECMOのほうが圧倒的に多かった 6。循環不全を合併している場合にはVA–ECMOも使用されることがあるが,その症例数は少なく,まだ確立された治療法ではない 4。ELSOのガイドラインによると,COVID–19であっても,通常のVA–ECMO適応基準の枠を逸脱することなく,重症の心原性ショック(noradrenaline 0.5γ以上,dobutamine 20γ以上の持続投与下においても,末梢循環不全を伴う収縮期血圧90mmHg未満,心係数2.2L/min/m2未満の場合)ではVA–ECMOの導入が検討される,としている 7。本症例では,呼吸不全と同時に,心臓超音波検査で心収縮力が著しく低下しており,重症の心原性ショックの状態であると考えた。薬物治療を行うものの,その反応性が非常に乏しく,その時点では循環不全の原因は敗血症性ショックや敗血症性心筋症,低酸素血症,劇症型心筋症などの可能性があり,完全にはクリアにはならなかったものの,VA–ECMOの導入を決定した。導入時点ではP/F比200程度と保たれており,呼吸不全よりも循環不全が主病態であるため,VV–ECMOではなく,VA–ECMOを選択した。その結果,早期に血行動態が安定して,循環不全を離脱することができた。この症例の経験からCOVID–19患者であっても,重症循環不全の状態である場合には,ひとまずVA–ECMOを導入して,急性期の循環障害を治療する方法も選択肢の一つになると思われる。
また,COVID–19に起因する循環不全には可逆性の病態があり,治療の可能性があることが示された。通常,感染症であるCOVID–19の循環不全の原因は血液分布異常性ショック,敗血症性ショックが主な原因と考えられる。ただ,敗血症性ショックなどを来すような重症病態においては,しばしば心機能の低下による心原性ショック(敗血症性心筋症)が合併して,混合性ショックに陥るリスクをはらんでいる 4。また,COVID–19による呼吸不全が原因で低酸素血症を来し,その二次性の影響で心収縮力が低下することも予想される。その他,COVID–19に対してVV–ECMOで加療中に遅発性に心機能の悪化を認め,VAV–ECMO(veno–arterial–venous ECMO)を導入した症例が報告されており,心機能悪化の原因にウイルスの直接的な心筋障害やサイトカインストームなどが挙げられていた 8。このように,COVID–19に関連する心原性ショックには,通常の急性冠症候群によるものではなく,敗血症性心筋症などの重症病態に伴う心機能の悪化やウイルスの直接的な心筋障害(劇症型心筋炎),サイトカインストーム,微細血管障害などによる影響なども想定される 2。本症例では,院内の感染管理上の規定から急性期での十分な精査が施行し得なかったため,明らかな原因は不明であるが,急性期以降の経胸壁心臓超音波検査や冠動脈造影検査では,心収縮能・拡張能ともに低下を認めず,心筋虚血の原因となる潜在的な冠動脈病変は認められなかった。このことから,COVID–19に起因する循環不全はその原因は様々な可能性が考えられ,急性期にときにVA–ECMO管理が必要になるほど重症となるが,一部にはその後の経過で心機能が改善する可能性があることが示唆された。
COVID–19の治療には十分な感染対策が必要である。循環不全を合併した際に,虚血性心疾患が鑑別に挙がる場合には施設ごとの規定などにより検査・診断に制約を受ける可能性がある。しかし,COVID–19に起因する循環不全は可逆性である可能性があり,VA–ECMOなどの積極的な治療方法を検討するべきだと考えられる。COVID–19に対するVA–ECMOによる生存例の報告は,25文献による479人のECMO症例のレビューからドイツでの1例 9と,その他,我々が渉猟した範囲でも,生存例は中国での1例のみであり 10,本症例は大変希少であると考える。VA–ECMOによるCOVID–19に対する効果は呼吸・循環の両方のサポートが可能となることである。本症例のように当初は循環サポートのために開始したものの,結果的に呼吸サポートも可能となったため,急性期での肺保護療法を可能にした。また,循環作動薬の減量も可能となり,長期間の高用量の循環作動薬の投与による全身虚血などの合併症を回避できたことも,その後の回復に寄与した可能性も考えられる。本邦の救急医療の現状として,VA–ECMOは経験が多くても,VV–ECMOに不慣れな施設が多いことも予想される。当院もそのような施設の一つである。そのような施設であっても,まずはVA–ECMOを導入し,目先の循環不全を立て直せれば,COVID–19の症例でもあったとしても通常の重症感染症と同様に救命が可能であると考える。もちろん,COVID–19全般に対するVA–ECMOの有効性を示すには,今後もさらなる症例の集積が必要であると考える。
結 語
COVID–19に起因すると重症循環不全に対してVA–ECMOを導入して,救命した1例を報告した。COVID–19に起因する循環不全は敗血症性ショック,肺血栓塞栓症,急性冠症候群,劇症型心筋炎,敗血症性心筋症,低酸素血症による二次性の心収縮力の低下など様々な原因が想定されるが,その病態は可逆性である可能性もあり,重症循環不全に対してはVA–ECMOも選択肢の一つとして検討されると考える。
本症例報告は第48回日本救急医学会総会・学術集会で発表した内容に新たに考察を加え,まとめ直したものである。
開示するべき利益相反はない。
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บทคัดย่อ
要旨
コロナウイルス2019感染症(COVID–19)は呼吸器系を中心に全身性に様々な症状を呈し,合併症としては心血管疾患が報告されており,死亡率などに影響を与えている。現時点でCOVID–19に関連する重症循環不全に対する有効な治療法について統一した見解はない。今回,COVID–19に関連する重症循環不全に静脈–動脈体外式膜型人工肺(VA–ECMO)が奏功した症例を経験した。症例は59歳の男性。発熱と呼吸苦の増悪で救急搬送された。来院時に重症呼吸不全を認め,人工呼吸器管理とした。当初より循環不全も合併しており,敗血症性ショックに準じて対応した。心臓超音波検査では著明なびまん性左室壁運動低下を認めたが,当時の院内規定により,循環不全に対しての精査が制限されていたため,その原因ははっきりしなかった。ただ,循環作動薬の反応性も乏しく,重症循環不全が遷延したため,VA–ECMOを導入した。導入後に血行動態は安定し,第3病日には心収縮能の改善を認め,VA–ECMOを離脱した。その後,人工呼吸器管理,輸液・栄養管理,理学療法を継続した。一般病棟に移動後の経胸壁心超音波検査や冠動脈造影検査では有意な所見は得られなかったが,様々な所見から当初の循環不全の原因は敗血症性ショックと低酸素血症による二次性の心収縮力低下の可能性が高く,一過性で可逆性な病態であると推察された。患者は第121病日に自宅退院した。
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